子ども達に伝えたい(5/9)
この日の朝は[読み聞かせ]の日でした。
※読み聞かせには、町のボランティアの方が本の読み聞かせをしに来てくださいます。
読み聞かせの紹介はこちらから👇
この日は、読み聞かせボランティアの中に島前高校生が混ざりました。
この高校生は、福井小学校の読み聞かせに来てくださって2年目になります。
どのような想い・どのような考えで読み聞かせに来てくださっているのか聞きました。
島前高校には隠岐島前以外の場所・島根県外の場所からきている生徒が多くいます。
島前高校にはどちらから来られたんですか?
→ネパールです。
中学3年生までは、海外で暮らしていました。
いつから海外で暮らしたんですか?
→生まれは「イギリス」、小学校は「パキスタン」、中学校の最初は「スロベニア」で中学3年生の最後が「ネパール」でした。
小学2年生から4年生まで日本で生活したのですが、日本の小学校に通い始めると戸惑いを感じました。
どのような戸惑いがあったのですか?
→パキスタンの教室では、子ども達はどんどん発言します。
日本の教室では発言を何度もしようとすると、「発言をしていない子どもにゆずってあげよう。それが思いやりだよ。」となりました。
「あ、発言してばかりはダメなんだ。」と戸惑いました。
その戸惑いはどのようになっていたのですか?
→どのように捉えればいいのか、初めは難しかったです。
でも、小学校4年生の頃には「なるほど、そんな視点もあるのか。」と、いろいろなことを受け入れることができるようになりました。
住む国が変わるごとに、そのような違いに適応する能力がついていったように思います。
今、読み聞かせに来ているのも、そのような経験から「世界には様々な文化があること」を知ってもらいたい。
知ってもらえたら、将来、友達と意見が違っても「みんな違うんだから、受け入れていこう。」というようになってもらえるのではないかと思っています。
確かに、読み聞かせに持ってきた本は、外国の子どもの暮らしが書かれているものでした。
福井小学校の子ども達は、高校生のことを覚えていて「ネパールに住んでいたんだよね。」と話します。
今後も福井小学校で読み聞かせを繰り返すことで、子どもや教職員に高校生の想いが届くといいなと思います。