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歩き出した先生としての道

2学期が始まり、特に1学期とは違う顔つきのお2人の先生。
初任者教員として、今年度から福井小で勤務されている永島先生と植田先生にインタビューしました。


永島ゆず野先生

2年生学級担任

先生になりたいと思ったのは、子どもが好きだったから

「先生になりたい!」と思ったのは、子どもが好きだけん子どもと関わる仕事に就きたいって、小学2年生のときに思ったから。そこからは、父の姿を見たり、兄や姉の姿を見て、楽しいんだろうなって。(永島先生のお父さん、お兄さん、お姉さんも教員をしておられるそうです!)
そこで小学校の先生とは思っていなかったけど、実習に行って、担当の先生のおかげでバチっと決まりました。

大学3年生時の教育実習

小学2年生で子どもが好きってある!?

子どもがいいって。子どもと関わる仕事がいいって。
ピアノを習っててドはまりしていて。ピアノしたいってことは子どもと関わることって思って。子どもも好きだしいいじゃんって思った。
本当に今でも覚えてる(笑)
〇〇高校に行って、〇〇大学に行って、先生になるっていうプランも決めていたんですよ、小学2年生で!
それも、姉とかの影響だったと思いますね。

先生になってみて…楽しい!

楽しいです。本当に楽しいです。
嫌なことがないんじゃないってくらい楽しい。
なぜって、子どもがかわいい。
まず、かわいい。子どもがかわいすぎる。
教室で気になることがあっても、職員室に帰ったら楽しい。
完璧な環境すぎて。職員室の先生も優しいし、子どもたちもかわいいし。
困ったことがあったらすぐに教えてくれるから、楽しいです。

参観日の様子

私の思う福井小

子どもたちが人懐っこい。友だちかなと思うくらい。自分が小学校のときとは全然違うなっていう印象です。

あとは、職員室の先生の仲がいい。どっちかというとこっちの方が印象的。仲いいんかわかんないけど(笑)私が見ている中では仲がいい。
職員室でわいわいできる。飲み会のときはもちろんだけど、職員室で話していても、関係ない話というか。それでも盛り上がる。
学校の話だけじゃないです。同僚の先生の奥さんが誕生日、とか。

校外学習での空き時間

学校で好きな時間は?ー給食、休み時間、あさイチ教室に入るとき

めっちゃあるな(笑)まよう!!
給食、休み時間、それと、あさイチ教室におはようございますって入るとき。めっちゃ好きなんですよ。挨拶せんときとかあるし(笑)子どもたちの空気がわかるのが好き。どよーんとしていて元気ないじゃん!って日もあるし、元気な時はめっちゃ話しかけてくるし。私にプレゼントを渡そうとして、そわそわしている感じとか。
もう一つ、子どもたちが帰った瞬間も好きです。「さようなら、また明日~!」ってあそこで言うのが。

休み時間、この日は子どもたちとお絵描き

海士町の好きなところは、地域との関わり

私はまだ地域との関わりはないけど、私以外を見ていて、「〇〇先生」とか。商店とかで絶対に会う。私も1年後にはそんなふうに声を掛けられるようになりたいなと思う。
隠岐(隠岐の島町)ってたくさん小学校があるけど、海士は100%の確率くらいで会いません?関わりたい。関わりたいけどまだ恥ずかしくて…

福井小の合言葉「やっか」で、2学期やってみたいこと

やりたいことはたくさんあるんですけど、2学期にやりたいと思っていることが2つあって。
1つ目が、職員室ではなくて、毎朝教室で子どもたちを迎えて、全員に挨拶をしたい。まず一番初めに子どもたちの様子をうかがって、コミュニケーションをとりたいなと思っています。

もう1個は、帯指導っていう授業の一番最初にやるのあるじゃないですか。あれを、国語でも算数でも一定したものを取り入れたくて。2学期同じものをずっとするんじゃなくて、できてるなと思ったら、いろいろな指導を取り入れたい。あとは、ICTを使いたい。まだ使えていないから頑張りたい。
これが「やっか」です。

個人的なやつだったらダイエットです!
本当に無理(笑)
やっかが大事。ダイエットってやっかじゃないですか。
夏休みで本当に怠惰な生活を…

「いいね、永島先生」と言ってもらいたい

応援したい、ついていきたいと思われる人になりたい。
人の悪口を言わないとか、言うんじゃなくて自分が頑張る。
文句を言うんだったら自分で動こうとか。
できてないから頑張りたいし、できるようになっていたい。1年後は無理だったとしてもちょっとずつ。「いいね、永島先生」と呼ばれるくらいになりたい。

植田創介先生

4年生学級担任

中学校の恩師の先生との出会い

中学校の恩師の先生(野球部の顧問)がいて、すごい厳しい先生だったんだけど、でも嫌いかって言われるとそうではなくて。今思うと、その先生は愛情があったというか、僕らのことを思ってくれていて、そういう厳しさがあったのかなと感じています。
その先生がいたときに、こういう先生になりたいなって思った。中学校時代の自分からすると、今まで受けてきたことのない指導とか、そういう厳しさもあったんで、そこで先生になりたいという意欲というか、これを仕事にしたら楽しそうだなっていうのはありましたね。

中学時代の植田先生

実習で小学校教育の面白さを知った

中学や高校の先生になって部活動を教えてみたいという気持ちが強くあったんですけど、大学の時の教育実習で、小学校と中学校に行って。その時に、僕ら大人にないような考えを持っている小学生の純粋さとか、フレンドリーさを面白いなと思って。小学校教育をやってみたいなと思いました。
実際になってみると、もちろん大変なこともあるけど、子どもの無邪気なところとか。特に福井小の子は距離感が近くて、すぐに仲良くなってくれたし。それが自分の中ではすごく嬉しかったし、楽しく続けられているなと思います。

授業中、子どもの話を聞く様子

人数が少ないからこそ学ぶ、深い人間関係

道徳の時間で、友だちのいいところを見つけて書いてあげる学習をしたことがあるんですが、それぞれのいいところをその時に大量に書いていて。新しく来た転校生に対してもそうだし、いっぱい書けるんだ子どもたちと思って、それが印象的でした。やっぱり人数が少ないから、良くも悪くもいろいろな人と関わらないといけない。10人全員と関わらないといけない中で、深く関わって人間関係を学んでいくっていうのは福井小のよさなんじゃないかなって思います。

普段関わる中で、気になることがあったり、気に食わないことがあったりいろいろあるけれど、その人が嫌いっていうわけではない。
嫌いだったら避けるじゃないですか。常に暴言はいたりとか悪口を言ったりとか、そういうわけではないんですよね。その子がちょっと気になることをしたとかで、強く言っちゃうとかあるんですけど。
これから成長していく中で、もっともっといい人間関係づくりができていくんじゃないかなと思っています。

僕が学校生活の中で好きな時間

ぶっちゃけ言うと、子どもが昇降口から出ていったとき。
その瞬間は、ああ今日も頑張ったなっていうのと、今日も無事に帰ってくれたなっていうのがある。

下校時に子どもと話す

子どもがいる時間で言うと、やっぱり昼休み。
大人を誘ってくれるのが嬉しいし、小学校に来てよかったなって思います。先生を含めた福井小っていう意識が子どもたちにあるのかなって。僕が子どものときは先生と遊ぶなんてなかった。
それと、福井小の子たちは、1年生から6年生まで分け隔てなく遊ぶじゃないですか。僕が子どものときは同じ学年や同じ友だちと遊ぶことが多くて、そうなると、人間関係の面に学びがないというか。違う学年だからこそ、こうしてあげようとか、こうしたらいいんじゃないかとか、そういう考え方を子どもたちが常にやっているように思います。みんなが楽しめるように、そういう経験や考え方を子どもたちがしているっていうのがすごいなあと。

休み時間。この日は子どもたちと一緒にバレー

福井小の合言葉は「やっか」で、2学期やってみたいこと

2学期は担任している4年生の子どもたちに、「あいす」っていうのを見つけてもらおうかなと思っています。
「あいす」は何かというと、
りがとう
いね
ごいね
です。
1学期の中で、子どもの気になるところやあまりよくないところが目に入ちゃって…。子どもも多分一緒ではないかなと思っています。人のいいところに目を向けるって、難しいじゃないですか。
いいところに目を向けようって意識をすることで、人の見方って変わるのではないかと思っていて。そういう取り組みをすることで、いい方向に変えていけたらいいなと考えています。変わるかはわからないけれど、ちょっとやってみたい。

なりたい自分。厳しさのラインを持ちたい

一言で言うと、厳しく優しい人。厳しさのラインを自分の中で持っている人になりたい。ここのラインを超えると植田先生怒るよねってはっきりしている先生になりたい。自分が大切にしてきたこと、これは許せないっていうことをそのまま子どもたちにも伝えたいと思っています。

10人いて、1人がぱっと出した言葉で、他の9人中1人でも嫌な思いをしていたら僕は嫌だし、厳しく言いたい。クラスの子どもたちによく言うのが、「みんなが楽しむためにはどうしたらいい?」ということ。他の人がいるから自分も楽しめる。だからこそ、他の人を大切にしていない行動や発言が見られると、厳しくいきたいなと思っています。
だから、なりたい自分は厳しく優しい人…
いや、ちょっと違うな。楽しく厳しくだな。優しさっていうと僕だけの話になっちゃうかもしれない。厳しい部分も持ちながら、楽しみたい。

執筆者より

大好きな子どもたちの姿を見ていきたいという永島先生。どんなふうに子どもと関わるかを考え続ける植田先生。どんな先生になりたいか、どんな人でありたいかを考えるその気持ちの熱さを感じました。今後の先生たちのご活躍が楽しみです!

インタビューへのご協力、ありがとうございました!